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仏師ルート

いきなりパトラさんよりメール。内容、「〇田さん、仏師と結婚したら?」



びっくりまなこ。


仏師ルートが頭に駆け巡ります。


コーンコーンコーンコーン

今夜も板の間に鉋の音が鳴り響く…


板の間の中心にいるのは若い仏師、歳の頃は30前…といったところだろうが霊木と向かい合う真剣な顔は彼を10の少年にも100の老人にも見せた。

ほとばしる汗は額を伝い、目に入り、彼の今世紀最大の作業の邪魔をする。

身に着けた肌着と腹巻きは汗でぐっしょりと濡れ、色が変わっている。そこに木の削り粉が纏わりつく。

彼は苦悩していた。

救世観音の内包する強さと優しさとはどんなものなのか…また、どうやったら、この木にそれを刻み込み、表現できるか…

握る鉋は緊張による汗で滑りそうになる。一削りもミスは赦されない。


もはや彼の手は彼のものとはいえず、作られつつある救世観音立像の為に存在していた。

限界だ…

彼がそう感じた時、板の間と廊下を仕切る襖が控え目な音を立てて開いた。


「あの…雪之丞さん……


…おむすび、お持ちしました。」


彼女は数歩板の間に入り、すぐ近くの作業台に皿に盛られたおむすびを置いた。

「お仕事のお邪魔をしてすみません。」

そう言い、彼女は静かに板の間を出て行った。


おむすびと共に置かれた汁椀が暖かな湯気と共に赤出汁の匂いを彼の鼻孔へと運んでくる。

彼は初めて自分が空腹である事に気付いた。


割り箸を割るのももどかしく、木屑のついたままの手で貪り食べたおむすびは、まだ少し温かく雪之丞の胃を満たしていく。



ふと、彼は妙な事を思い付いた。

我が妻こそ自分にとっての救世観音なのではないか。と。


気付けば彼は、また鉋を握っていた。
使い慣れたそれは彼の手にしっとりと馴染む。

霊木を打ち込む彼の脳内には今度は明確に救世観音のイメージが形作られていた。



…こうして私は仏像になる!!とかどうでしょうか?

とはいえ、どうやったら仏師と知り合えるのか全く分からん。
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